9月1日のブルース
なんてことだ。話が違うではないか。だって9月なのに「これでは夏ではないか」と怒るでもなく、喜ぶでもなく、ただただ「これでは夏ではないか」と言いたくなってしまうのだ。こちらは9月の気分で街に出たのに、あまりにも街が夏だったからびっくりしてしまったのだった。しかも生粋の夏だ。生半可な夏ではない。この高円寺の街の隅々、余すことなく夏だった。夏が飽和していた。たとえば初秋めいた部屋でも、窓を明けたら、とたんに夏が侵入してきて一瞬でその部屋も夏で満たされてしまうという具合に、隅々まで、均等に夏があったので、ただただ私は「これでは夏ではないか」と言いたくなったのだ。
「これでは夏ではないか。まったく。夏だよ。すっかり、ごろっと、まるっと夏だよ。まったく」
などどぶつぶつ呟いてきながら小さい商店街を歩いていると、クリーム色のポルシェがゆっくりと、だけども音だけは一丁前にブルンブルンといううるさくも美しいエンジン音を言わせて、控えめでかわいいこの商店街を通り抜けた。そうするとあたりの夏に歪みが生じたのだけど、それは本当に一瞬で、クリーム色のポルシェなんかなかったかのように、街はならされ、余すことなく夏になった。夏が飽和していた。
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# by namazucco | 2013-09-13 00:54 | life | Comments(2)
飄然台湾
タイにいきたい。タイにいきたい。タイにいきたい。
しかしなぜか台湾に行ってきた。
旅のルールとしては、
①人と話をしないこと(猫と絡んでもらいないさい)
②どこかに行こうとしないこと
③ひたすら怠け呆けること
④なんの話のネタにもならない“旅行”とはいえない旅行にすること
こんなルールをかかげたからか、おもしろくなく、つまらなくもない日々となった。

夏休みを終え、会社の電話をとる。
気味の悪い程に明るく清らかでイノセントな自分の声のトーンに驚き、「あぁ、私は台湾ですっかりリフレッシュとやらをしてきたのだな。」「すっかりぱっきりと“旅行”というものをしてきたのだな!ムフフフフ。」と、紙風船が宙を舞うような、リトマス試験紙の色が変わっていくような速度でじんわりじわじわと、飄然台湾旅の思いが膨れ上がるのだった。
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# by namazucco | 2013-08-19 01:17 | journey | Comments(0)
息苦しいからどっか行きたい
c0131999_3585447.jpg旅についての日記の書き出しなんか「ぼくが旅に出る理由はだいたい100コくらいあって〜♪」だろう?だけど残念。もう僕はそんな事を言わないよ。とても大好きな歌だけどね。って、そんなことではなくて...数年前の旅行の写真を見ている。
そろそろ旅行へ行きたい。だので、いってきます。
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# by namazucco | 2013-08-08 04:03 | journey | Comments(0)
056
c0131999_0395035.jpgexciteブログがどんどん使いにくくなってきたから引っ越ししようかな。どうしよっかなと言い出して早2年半。
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# by namazucco | 2013-08-01 00:40 | drawing | Comments(0)
今日も豪雨よ。
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相変わらず順調に不安定で順調に鬱屈していて楽しい毎日だ。「腹が立つ」「つまらない」「面倒くさい」「疲れた」とグチグチブチブチと不平不満を垂らせど、結局全ての物事は己で選んできた道である。なにも大袈裟な“人生の選択”についてを言っているのではない。無意識の選択も含め、私は選んでいる。切り捨てている。その結果にここに立っている。
だから、だから、つまり、グチグチブチブチ言ってんじゃないよ!アンタ!と、そういうことなのです。しかし次の瞬間にはブチブチブヒブヒ言い出すので、ブヒブヒ〜ランラン〜♪と踊って楽しくやり過ごす。


Yegelle Tezeta - Mulatu Astatke(YOUTUBE)
めっちゃくちゃ今更ですが、ブロークンフラワーズのサントラが欲しい。
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# by namazucco | 2013-07-24 01:01 | hibi no syashin | Comments(0)
イエロー×××
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酔っぱらって人が楽しそうにしているのが羨ましくて、私もあのように、恥じらいや、くっだらない自尊心や、なにか相手の顔色をみながら話すことや、退屈な表情をとっぱらいたい。私も弾けてみたい。あのカタマリとおんなじになりたい。そのように切に願いながらウーロンハイだのコークハイだのをたくさん飲んでみても、ただ意識が朦朧として、ロレツが回らなくなるだけでまったくハイにはなれないのだった。「自分がなくなる」「我を忘れる」ってそんなことがあったりするんだろうかねと、私はたまに酔っ払い達が羨ましくなるのですが、その酔っ払い達に「自分がなくなる」という現象が起こっているのかどうか、本当の所は、酔っ払いにしかわからないのであるよね。とも思うのです。
結局ハイになれないまま朝がきたのか、気付いたら自宅の便器を抱いてた。溢れる吐瀉物、鼻からも。苦しいそして痛い、そしてそして不快。情けない。あぁ情けない。
泣きながらゲエしながらずっとずっと忘れていたけど小学校の頃に朗読した谷川俊太郎さんの「生きる」という詩を思い出した。泣きながら、吐きながら、頭で唱えた。
生きているということ
いま生きているということ

それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス

すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと


そして次の夜。部屋で1人、キウイを剥きながらその濡れたキウイの断面のいやらしさに私はほんとうに少し、少しだけ、本当に微々たるもんだけど、ハイになった。 このハイを、大切にしよう。そう思う夜であります。

先日ライブハウスで出会った曲。アルフレッドビーチサンダルって名前がいいよね。
Alfred Beach Sandal-キャンピングカーイズデッド(YOUTUBE)
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# by namazucco | 2013-06-30 23:59 | life | Comments(0)
西瓜心中
c0131999_5383923.jpg最近、写真を“みる”ことがどうも苦手であーる。
写真というのはいったいなんなんだろう。写真が説明的であってはならないし、写真について説明することもいけないことのようだ。そして写真をみる側も、写真について求めすぎてはいけないし、写っているものに固執しすぎるのもよくない。みる側もその写真に歩み寄ることができなければ、写真とみる人との間に何も起こらない。
そんな話はさておきこの上のくだらなくて下品な写真をみて欲しい。今日はこの写真について、この写真を撮るまでを説明したい。

この写真を撮った日、6月の後半のある水曜日。
仕事がダメで、というか仕事はエブリデイ ブー!なので相変わらずの平日の風景なのであるが、とにかく6月ということもあり、最低最悪な気分で、少しの残業を終え、電車に乗っても私の耳のすぐ横で携帯電話をカタカタカタカタと高速親指連打する女と、湿気でドロドロのおっさんとかいっぱいで更に憂鬱で、頭は痛いしお尻は大きいし、嫌になっちまって。あ!そうだ!新宿に用事があったんだ面倒臭いなと途中下車し、用事を住ませ、再び電車を待つ。電車来る。あれ?なんか変だ?と違和感。
「あ、これ行き先『東京』じゃん。これまた家と逆方向に戻っちゃうよ。でも今日は珍しく乗車前に気付いた!やたー!最近こんな間違いばっかりで目的地と違う場所行ってばかりで落ち込んでたのだけど、こんな阿呆でも成長するんだな」
と少し嬉しく思い、階段上がって隣りのホームのいつもの電車に乗る。

なんか食べようってんでスーパーに入った。
入り口付近に怖いくらい赤く大きい文字で「398円!」と書かれた残りわずか3つの1/4に切られたスイカに目を奪われる。2分か3分ほどスイカが燃えるのではないかというくらい熱心に眺め(ほぼ水分でできてるようなスイカが燃えるて!?)、スイカを大事に大事にスーパーのカゴへ入れる。その後は長芋とトマトとレタスと豆乳を、おまいらなんか興味ないわ!という早さでカゴにいれてレジを終える。

家に帰ってスイカをそうっと冷蔵庫にいれた。
食事というか、飯、というかもうこれ餌だよね?という悲しくも喜楽な独り餌タイム。しかし、今日はいつもの俺とは違うぜ。今日のメインディッシュはおスイカ。西の瓜と書いて西瓜!だがな、ここですぐ食べたりはしないのさ。きっとまだ冷えていないだろ?
浴槽に湯を溜めて、しゅわしゅわする入浴剤いれて、手塚治虫の「どろろ」読みながら入浴す。生きて行くために。少しでも体から痛みを取り除く為に、ロングバスタイムはマストなのである。風呂は命の洗濯なのである。

そして時は来た。
ダイナミックかつロマンチックに湯船から出て、体拭いて髪乾かしてパジャマ着て。冷蔵庫から冷えたスイカを取り出し、大きめの包丁で百鬼丸になった気分で切る。あぁなんてみずみずしいのだ。ショウタ君にもらったお気に入りの皿にスイカをのせる。あぁスイカのシルエットぞ、なんと美しいのだ。そして塩。お塩である。なんてことのない塩であるが、この塩の入れもんは西荻の古道具屋で買った入れもんで、お気に入りの入れもんなのだが、この悪しき6月の湿気で一つしかない塩の出口に塩がくっついてなんともお塩さんが出にくそうであるので、蓋を外し、その出口をティシューで掃除、そして蓋を戻す。さあさあ、いよいよメインディッシュの時間。

ちゃぶ台の上のスイカを眺めて一呼吸。
子供の頃、憧れていた志村けん風に豪快&瞬間的にいったろかと思ったけど、今日はゆっくり味わうのだぜ。まずは塩をかけずに、鋭角なのか、それとも鈍角なのか、スイカのセクシーな“とんがり”部分をひと口あむり。じゅるり。全身に夏がほとばしる。OH マイ スイート ヲォーター メロン!なんて美味しいんだ。なんて素敵なんだ。なんて甘いんだ。なんて赤いんだ。
さて、お塩の出番である。先ほどのひと口目の歯形の残ったそのくぼみに塩をかけよう。ずっとそのようにスイカを食べてきた。幼少からそうだった。ひと口食べては塩をフリフリ、またひと口食べては塩をパラパラ。「塩かけ過ぎや」と母に怒られながら塩をスリスリ。そうやっていつも食べてきただろう。あー、お塩を利かせたらきっともっともっと最高に美味しいはず!

私は塩を持ち上げる。
そのくぼみめがけて塩を振る。
カチャっ
スズ ーーっ
ボテっ
スサーーーーーーーーーーーーーーーー
と塩の蓋がはずれ、塩が流れ、スイカ倒れ、それでも塩は永遠と倒れたスイカの上へ流れ続けた。その時間コンマ何秒の出来事。慌てて塩持った手首をクイっと元に戻すも時既に遅し。あっけにとられ、動くことも出来ず、呆れ果て、途方に暮れ、そんで、パシャリと写真撮って、あははーと笑ってみた。そして何故か私の脳内ではアンルイスの 六本木心中が流れていた。
だけどこころなんて〜お天気で変わるのさ〜
長いマツゲが卑猥ねあなた〜

ここまで長い事書いたのがこの写真を撮るまでの経緯である。実にくだらない話だし、実にくだらない写真だとあなた方は言うだろう。だけど私にはとっても悲しい出来事であり、とっても意味のある写真なのだ。誰かの大切にしている空の写真に匹敵し、誰かの大切にしている恋人の写真にも匹敵するだろう。言いたいことはただそれだけ。半分本気、半分以上冗談。この話はおしまい。

その後、貧乏性の私は皿の上の塩をかき集め別の瓶に入れ、スイカは洗って食べました。半べそかきながら。それでもとても美味しかったです。塩の蓋はしっかりとしめましょう。

This Must Be The Place (by movie)(YOUTUBE)
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# by namazucco | 2013-06-23 04:58 | life | Comments(0)



絵を描く鯰の日記
by namazucco
鯰 エリコ
かなりのマイペースで絵を描いています。

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